syouwaoyajiのブログ

昭和が終る頃、既におやじだった昭和おやじです!!

鉄腕アトムは原発事故の夢を見るか?

俺が小学生の頃、テレビで「鉄腕アトム」が放映され、21世紀、人間とロボットが共生する日本で原子力を動力とするアトムが10万馬力のパワーで悪を倒し、大活躍する!!

毎週わくわくしながらアトムの活躍を観るにつけ、俺の中で原子力は莫大なパワーを生み出す夢の技術であり、正しく使えば人類の発展に大きく貢献するんだとの意識が心の真ん中に刷り込まれていった!!

(手塚治虫にそんな意図は全く無かったと思うが、結果的に我々世代はみな同じような意識を持つことになった)

 

高学年になり、広島、長崎での悲惨な原爆の事実を知ったが、それでもそれは核の技術を悪用したからであり、世界で唯一の核被爆国である日本こそが、核の平和利用を世界に先駆けて推進し、平和国家日本の核の平和利用を世界に示すべきだとも思っていた!!

 

俺は大学で、情報工学を学んだが、その大学には原子力工学の学科もあり、多くの学生がその分野に進み、電力会社や、関連企業に進んでいった!!

 

俺はこれからの日本には絶対に必要な技術であり、何の疑いも持たず大変よい事だとさえ思っていた!!

 

8年前のあの日までは…

 

確かにそれまでにスリーマイル島の事故や、チェルノブイリの事故があり、万―事故が起きれば、人が死に、広大な土地を失うという事実を知ったが、当時の政府が宣伝していたこれらの事故は、技術や運用が未熟なために起こった事故であり、高度な技術と運用を行っている日本では起こり得ないとの言説を信じていた!!

 

仮にも俺は技術者を志していたので、この頃、客観的思考で原子力技術に疑いを持つ事が出来ていればと、3.11の後、思い知らされる事になる!!

 

3.11当日、東京も大きく揺れ、非難した広場で携帯(ガラケー)のワンセグ津波の発生を知り、巨大な船が防潮堤にぶつかる映像を見て、今自分たちは未曽有の大災害に直面しているんだと思った時にも、まだ原発には想いが至らなかった!!

 

福島第一原発の事故を知ったのは徒歩で5時間かけて自宅に戻った後だった!!

まだ1号機が爆発する前だが、チェルノブイリの事故を思い出し、不安が芽生え大きくなっていった!!

 

後は皆さんもご存じの通りだが、結局、俺は取り返しのつかない原発事故が起きるまで、原発の安全性に何の疑いも持たず、むしろ推進すべきとさえ思っていたのだ!!

 

本来、技術者というのはシステム信頼性には疑いをもち仕事をすべきものだが、事原発に関して政府や電力会社の安全神話を鵜呑みにしていた自分を本当に恥ずかしいと思うと共に、大いに反省したい!!

 

原発事故で我々は何を学んだのか?

 

一つは、巨大災害の前に我々人類の知見は全く不十分であり、防災には謙虚に、全力で取り組み、自らを過信してはいけないという事!!

 

ニつめは、核のエネルギーは莫大であり、一旦暴走すれば、我々人類の力では押さえ込む事はできないという事!!

 

三つめは、目に見えない放射能が一旦自然界に放出され、広域が汚染されれば、人々が死に、郷土を失い、生活を奪われ、ずたずたに分断されるという事!!

 

これらについて我々は8年たっても何の解決策を見い出せないばかりか、事故は現在も進行し、救済されず、取り残されている人々が、まだ多くいる!!

 

しかし…

 

安倍は原発を日本のベースロード電源と位置付け、事故後停止していた原発を次々と再稼働させると宣言した!!

 

こいつは事故からいったい何を学んだのか?

 

いや、何も学んでいない、学ぶ気もない、被害者の気持ちも理解しようとしない(理解しているフリはする)!!

 

当然だ、こいつには利権がどれだけ手に入るかだけに興味があるからだ!!

 

さらに北朝鮮が核を手放さないのと同じ理由もある、核の軍事転用だ!!

 

ロケットの高度な誘導技術と原発、核弾頭数千発分のプルトニウムの存在!!

 

これも安倍自民党原発を止めない理由の一つだ!!

 

さあ、震災から8年、この国は何処に向って進んで行くんだ?